葬儀の現場日記
利用式場:一休庵久保山式場 「最期に顔が見たい!」
事故で亡くなったときこそ、ちゃんとお別れができるように最善を尽くすことの大切さを痛感します。
今度も、事故で亡くなり、監察医からも「家族には見せない方がよい」と止められるほど、 顔が見れる状態ではありませんでした。
ご家族に申し上げましたが、やはり、家族は会いたいのです。強い要望により見せましたが、喪主は泣き崩れてしまいました。亡くなったのは喪主からすれば、ご自分の子供・・・、心の痛みは計り知れません。
こういった亡くなり方の場合、火葬にしたあとに、通夜・告別式をするケースもありますが、メイクをほどこして、生前の面影に近づけるという方法があります。
ただ今回は高度な技術が必要です。しかも時間がありません。
私は信頼できる腕のあるメイクの専門家を急遽、東京から呼び寄せました。
メイク措置を始めて約2時間、
「生前の顔に戻った。皆に見てもらえる!」
喪主はまた泣き崩れました。
しかし、最初の悲しい面会の涙ではなく、愛おしさと安堵の涙です。
通夜前日と通夜当日の二日間(二回)に渡りメイク処置をしました。告別式当日も処置を出来る体制を整えておきましたが、処置の必要なし。
通夜終了後には、
「最期に顔が見たい!」
と棺の前に30人近いご友人の行列が出来ました。
悲しみのあまり立ち尽くして泣きじゃくる方もいて、その光景に改めて、 <顔が見れる状態になって良かった>と痛感しました。
通夜の後も「祭壇の傍に居たい」というご友人がたくさんおられました。
そのお気持を察したら、御清めの料理は別室ですので・・ と当り前の対応をしたくはありませんでした。
そこで異例ではありますが、故人の好きだった音楽を流し、 祭壇の前で御清めの料理を召し上がって頂きました。
「最期に顔が見たい!」、その最期の願いの重さを噛み締めました。
祭壇の前でご友人が御清めの料理
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